グアテマラ グアテマラ・シティ
5月22日、カナダ資本の巨大鉱山会社ゴールドコープ社が、バンクーバーの金融地区にて年次株主総会を開催した。時を同じくしてグアテマラ・シティでは、何百人もの人々がデモ行進を行っていた。デモ参加者は、ゴールドコープ社が運営するマーリン鉱山が位置するサンミゲル・イシュタウアカンの住民であり、グアテマラの高地における同社の鉱山活動に抗議しようと、グアテマラ・シティに集まったのだった。
デモ参加者は、オベリスコと呼ばれる、グアテマラ・シティの金融街の中心部にある円形交差点に集合した。ここを出発し、最初の目的地であるユーロ・プラザ・ビルディング(グアテマラ・シティのゾーン14)を目指す。同ビルには、ゴールドコープ社のグアテマラ法人、モンタナ・エクスプロラドーラ社の本社が入っている。
デモ前日に行われた記者会見では、「コミュニティー・リーダーらは、モンタナ・エクスプロラドーラ社が住民に土地の売却を強制するため、脅迫行為や土地の強奪といったキャンペーンを地元村落で行っていると非難した」(1)
「私たちは農村部に住む農民だ。犯罪者ではない!」
「抗議運動参加者のほとんどを占めるのは、マヤ系先住民マムの人々である。彼らは運動の目的が、モンタナ社による鉱山活動の閉鎖に向け、平和的な対話を模索することにあると繰り返す。水資源を含む地元の天然資源が毒物汚染を受けたことが原因で、これまでに3名の住民が死亡している」(2)

『水は売り物ではない。守るべき資源なのだ!』
「地元のリーダーらは、モンタナ社は操業開始当初、サンミゲル・イシュタウアカンの地価を過小評価し、地元住民の間に亀裂を生じさせ、同地域に住むおよそ600の家族から家屋を取り上げたと断言する。現在も同社は、土地の強奪、売却の強制、コミュニティーの分断といった策略を続けており、この問題に関係当局・機関が関与することが、どうしても必要なのだ」(3)
『人々の現在、そして未来を共に。
ゴールドコープ社のグアテマラ法人、モンタナ・エクスプロラドーラ社
開発こそが、価値あるもの』
『我々に正義を。モンタナ社、ゴールドコープ社を非難せよ』
『鉱山にはNOを
私の未来はどんな姿?』
『一滴、また一滴、水源は干上がり失われていく!』

豪奢なユーロ・プラザ・ビルディングに到着するも、サンミゲル・イシュタウアカンのリーダーらは、モンタナ・エクスプロラドーラ社側の代表と対話を持つことはできなかった。しかしながら、同じビルに入る国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)に対し、訴えを綴った書類を提出することができた。
『鉱山なんてたくさんだ!モンタナ社は今すぐ出て行け!』
グレゴリア・クリサンタ・ペレスは、ゴールドコープ社への電力供給を妨害したとして、同社に訴えられている8人の女性の1人だ。彼女はこう語る。『私たちは自分たちの権利を主張します。なぜなら、鉱山会社に殺されたくないからです。グアテマラ政府はどうか、私たちの訴えに耳を傾けてください。この地域の土地を正当に所有するのは、私たちなのです。私たちはこの土地の先住民―この土地に生まれ、この土地で死にゆく民なのです。そして私たちの死を決めるのは神であり、決して、鉱山会社などではありません』
『鉱山にはNOを。命にYESを。サンミゲル・イシュタウアカン』
もう1人の地元リーダー、パトロチニア・メヒア・ペレス(写真右)。彼女もまた、電力妨害の件でゴールドコープ社に訴えられている。
『今日、全国を挙げて、鉱山の露天掘りによる被害者を定義しよう。
命にYESを!』
ユーロ・プラザ・ビルディング前で1時間を超える抗議を行い、グアテマラ・シティの金融街・レストラン街を練り歩いた後、デモ隊はカナダ大使館に到着した。
抗議内容を聞くため、4人からなる代表団がカナダ大使館に迎え入れられた。「サンミゲル・イシュタウアカン・インテグラル・ディベロップメント・アソーシエーション」のハビエル・デ・レオン(写真左)が、代表団を率いて大使館へと入る。その後ハビエルはこうコメントしている。『リアン・マッケニー大使の話には矛盾がある。カナダ企業は人権を尊重すると約束しているのに、鉱山産業は本質的にそういった権利を侵害しているのだ』
カナダ大使館から数メートルのところに、ゴールドコープ社の広告看板が見える。グアテマラ・シティに多く見られる広告の1つだ。
『発展する国の夢に投資する企業―ゴールドコープ社』
サンミゲル・イシュタウアカンの住民の何人かがこの広告に気付く。鉱山が地元コミュニティーにもたらした被害を考え、看板の謳い文句がおかしいと感じた彼らは次第に、広告をはがし始めた。深刻な社会対立を引き起こしている鉱山会社への不満を表そうという行動だ。
十数人の人々が突然、広告板に上りはじめた。周囲には陽気なムードが漂う。この一連の行為は、写真から見てとれるように、巡回中の警察官も見守る中、周囲を通る車やゴールドコープ社の隣に掲げられた広告に対して最大の注意が払われ、行われた。
数分後、デモ隊は広告を完全に引きはがした。この広告はサンミゲル・イシュタウアカンに持ち帰られ、デモに参加しなかった住民たちに披露された。最終的には、鉱山の近くで燃やされる予定だ。
デモ隊は人権オンブスマン事務所、議会、大統領宮殿を訪れ、行進を終えた。
グレゴリア・クリサンタ・ペレスは言う。『私たちが今日ここに集まったのは、カナダ国内でゴールドコープ社の株主たちが鉱山による収益を分配しているからだ。一方グアテマラのサンミゲルは、いまだ貧困状態が続いている。しかし今日、ついに、サンミゲル・イシュタウアカンは目を覚まし、立ち上がり始めたのだ』
お問い合わせは、
info@rightsaction.org(英語)
nimjavier@gmail.com(ハビエル・デ・レオン宛て、スペイン語)
For English, click here.
Versión en español aquí.
1. CERIGUA “Montana Exploradora inicia con estrategia de coacción y usurpación de tierras” 2009年5月21日
(http://cerigua.info/portal/index.php?option=com_content&task=view&id=10072&Itemid=1)
2. 同上
3. 同上
















